『隣の家族は青く見える 第10話』ついに最終回

隣の家族は青く見える

奈々の家出の行方

毎回楽しみにしていた「隣の家族は青く見える」ついに最終回を迎えました。いつもの【フジテレビオンデマンド】で見逃し配信視聴です。
前回の放送で、流産してしまい家出した奈々(深田恭子)。

実家に帰った奈々を追いかけてきた夫の大器(松山ケンイチ)に、「子供を生んであげられないから、別れて別の人と結婚してほしい」と告げます。

大器がSNSで毎日メッセージを送っていたけれど、奈々は返事を返さずにいました。

そんな時、大器の母親(高畑淳子)が訪れ、「戻ってきてあげて」と説得します。

奈々は「辛い思いをさせちゃうと思うんです」と拒みますが、大器の母は「辛い思いさせればいいじゃない」と。

辛いことを共有できるのが夫婦じゃない。嬉しいことや楽しいことは誰とでも共有できるけど、辛いことや悲しいことは一番大事な相手としか共有できないんじゃないの?

辛くても悲しくても、悩んでも苦しんでも二人で一緒に生きていこうと約束したのが夫婦なんじゃないの?」と説得します。

私も人工授精で授からなかった時、夫に「子供できなかったら、別れて他の人と結婚してほしい」と言ったら、夫は「別れたら死んでしまう。たとえ死ななくても生きている意味がなくなる」と言われたことがあります。

最近、私は不妊治療しても授からなかったことの辛さで、結婚における大事なことを忘れかけていました。

「健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」と結婚式で誓いあったことを思い出し、何があっても生涯寄り添って行こうと思うのです。

それぞれの家族、それぞれのハッピーエンド

コーポラティブハウスの他の家族も、離婚の危機を乗り越えたり、内縁の家族だったのに「事実婚契約書」や「遺言書」を作って家族を守っていこうとしたり。

また、ゲイのカップルも母親の理解を得た上、更には「パートナーシップ宣誓書」を作りました。

私は全く知らないものだったのですが、市や区などの各自治体が発行する証明書だそうです。

今は作る人も自治体もメリットも少ないようですが、将来的に同性婚を認める法律ができるかもしれませんね。

こういうことを知ることができたのも、このドラマのおかげかもしれません。

奈々たちの決意

奈々が「赤ちゃんを授かることが奇跡だと思っていたけれど、一生一緒にいたいと思えるパートナーに出会えたことがそもそも奇跡なんだなって。」

「小作り始めてから、赤ちゃんのことにしか目がいってなかったけど、大ちゃんと出会えたことが奇跡なんだよ」と。

そして奈々たち夫婦は、一旦不妊治療をやめることにし、子供が出来なくても前向きに生きていこうと決意しました。

私も不妊治療に入るまでは「夫に出会えたことが奇跡」と思っていたし、周りにもそう言っていましたが、なかなか子供が授からないうちに、辛いことばかりに目が行っていた気がします。

なので、このドラマがそのことを思い出させてくれたように思います。

未来への希望

このドラマ、私としては、いわゆる普通のハッピーエンド、つまり奈々が妊娠して何年後かの世界が映し出されるのかと思っていましたが、そうはなりませんでした。

ある意味、それは妊活や不妊治療中である人、そして不妊治療したしなかったに関わらず子供を授からなかった人の救いになったのではないでしょうか。

また、このドラマは厚生労働省とタイアップしているとのこと。日本社会が少子化問題を抱えている中、「産めよ増やせよ」というスローガンの押し付けではなく、敢えて「人間の生き方の多様性」を謳っているところにも救いを感じました。

そして、このようなドラマを通して、ひとりひとりが多様性を認める、人に価値観を押し付けない、そんな社会になって行って欲しいです。

「隣の家族は青く見える」、最近見た中では最高のドラマでした。もっとこのような社会問題を扱うドラマが増えてくれたらと思います。


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